建設特定技能受入計画の申請方法とは?必要書類・オンライン申請手順・よくある不備を解説

合同会社エドミール代表社員・武藤 拓矢
合同会社エドミール 代表社員
武藤 拓矢

2018年に外国人採用領域の大手企業に入社し、技能実習・特定技能・技人国の全領域に携わる。のべ700名以上の採用支援実績をもとに、登録支援機関「合同会社エドミール」を設立しました。

武藤 拓矢のプロフィール

建設特定技能受入計画では、受け入れる建設企業が申請主体となり、必要書類をデータ化して外国人就労管理システムからオンラインで申請します。所定の要件を満たす申請代理人による代理申請も可能です。

技能実習からの移行は修了予定日、それ以外は雇用開始予定日のおおむね6か月前から申請でき、審査期間は補正がなければ1.5〜2か月が目安です。書類の不備があると差し戻しで期間が延びるため、申請前に済ませておく手続きから必要書類、システム操作の手順、よくある不備までを実務の流れに沿って解説します。

建設特定技能受入計画の申請は誰が・いつ行うか

受け入れる建設企業が申請主体となり、外国人本人が申請することはありません。技能実習からの移行は修了予定日、それ以外は雇用開始予定日の、それぞれおおむね6か月前から申請でき、申請時期の起点が採用ルートによって異なる点は見落としやすいため注意が必要です。

国土交通大臣(地方整備局等)が認定する制度で、国土交通省への受入計画認定申請と出入国在留管理庁への在留資格認定証明書交付申請・変更許可申請は並行して進められます。ただし在留資格の許可等が出るためには受入計画の認定証が必要なため、実質的には受入計画の認定が先に完了している必要があります。制度の全体像は特定技能「建設」とはの記事でも解説しています。

申請前に済ませておくべき手続き

申請前には、建設業許可の取得、建設キャリアアップシステムへの事業者登録、JACまたはJAC正会員団体への加入という3つの手続きを済ませておく必要があります。未完了または必要資料が不足した状態では審査を進められず、補正や申請の取下げを求められる場合があります。

これらは受入計画の認定基準そのものでもあり、詳しい基準や書類の内訳は建設特定技能受入計画の記事、JAC加入の手続きはJAC(建設技能人材機構)の記事で解説しています。準備に時間がかかる手続きから着手すると、全体のスケジュールを短縮しやすくなります。

申請に必要な書類

必要書類は、受入企業・雇用就労条件・外国人本人に関する資料で構成され、申請者や受入状況によって内容が異なります。国土交通省の最新の手引きで該当する書類を確認したうえで、スキャンしたPDFまたは撮影したJPEG画像にしてオンラインで提出します。

受入企業に関する書類(登記事項証明書・建設業許可証など)

受入企業に関する書類には、登記事項証明書や建設業許可に関する書類などがあります。登記事項証明書は申請日から3か月以内に発行されたものを用意するなど、書類ごとの発行日・有効期間の要件を確認しておく必要があります。

就労環境に関する書類(就業規則・賃金規定など)

就労環境に関する書類をデータ化する際は、社内で運用している最新版と申請内容が一致しているかを必ず突き合わせます。改定履歴がある場合、古いバージョンを誤って添付すると差し戻しの原因になります。

外国人・就労条件に関する書類(雇用条件書・報酬比較資料など)

外国人・就労条件に関する書類をそろえる際は、技能実習からの移行でもハローワークの求人票が必要になる点を見落としやすいため、提出前のチェックリストに加えておくと安心です。

オンライン申請(外国人就労管理システム)の手順

オンライン申請は、必要書類のデータ化と外国人就労管理システムへの入力・添付という2段階の手順で進めます。書類の不備は差し戻しの主な原因になるため、提出前のダブルチェックが欠かせません。

必要書類をデータ化する

必要書類は、原本をスキャンしてPDF化するか、撮影してJPEG化します。文字が読み取れる解像度で保存し、ファイル名は書類の内容が分かるように整理しておくと、システムへの添付作業がスムーズになります。

外国人就労管理システムへ入力・提出する

外国人就労管理システムにログインし、企業情報・受入計画の内容を入力したうえで、データ化した書類を添付して提出します。仮登録後に確認メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダの確認と、システムの問い合わせ窓口への連絡が必要です。

審査期間と認定までの流れ

審査期間は補正がなければ1.5〜2か月が目安ですが、地方整備局によってはさらに数か月かかる場合があります。申請から認定までの間、追加書類の提出や内容確認の連絡が入ることもあり、その都度対応することで審査が進みます。

認定までの期間は年度や地域による変動があるため、雇用開始予定日の6か月前という余裕を持った申請時期を守ることが、スケジュール遅延を避ける最も確実な方法です。認定が遅れると在留資格の申請も後ろ倒しになり、就労開始日を変更せざるを得ない場合があります。

提出前に確認したい主な不備

提出前には、データ化した書類の可読性、システムへの入力内容と添付書類の一致、建設キャリアアップシステムの登録状況を確認しておく必要があります。これらに不備があると補正を求められる可能性があります。

  • スキャンや撮影した書類の文字がかすれて判読できない
  • システムへの入力内容と添付書類の記載内容が食い違っている
  • 建設キャリアアップシステムの事業者登録が完了していない状態で申請している
  • ハローワークの求人票が技能実習からの移行でも必要なことを見落としている
  • 添付を求められている書類の一部が抜け落ちている

認定後、受入開始までにさらに必要な手続き

受入計画の認定は在留資格取得までの通過点で、支援計画の作成や在留資格の申請は認定と並行して進められますが、許可・交付には認定証が必要です。就労開始後には受入報告書の提出も控えており、認定を受けて終わりにはなりません。

支援計画の作成・実施を自社で行うのが難しい場合は、登録支援機関への委託も選択肢です。委託範囲や採用ルートによって費用は変わるため、JAC関連費用の目安はJAC 特定技能 費用の記事であわせてご確認ください。

認定後に内容変更があった場合

受入計画の認定後に内容変更が生じた場合は、基本賃金総額の減少や所定労働時間の増加、業務区分・受入人数・商号や本店所在地の変更など重要事項は変更申請で、それ以外の指定項目は変更届出で対応します。両者の手続きは異なるため、変更の性質を見極めてから対応する必要があります。

変更申請が必要なケース

基本賃金総額の減少、所定労働時間の増加、業務区分の変更、受入人数・期間の変更、申請者の商号・名称や本店所在地の変更は変更申請の対象です。新規申請と同様に、変更後の内容が認定基準を満たしているかの審査を受けます。

変更届出で足りるケース

変更申請の対象に該当しない項目は変更届出で対応できます。具体的にどの変更がどちらの区分に当たるかは、国土交通省の最新の手引きで確認する必要があります。

よくある質問

申請から認定までどれくらいの期間を見ておけばよいですか。
補正がなければ1.5〜2か月が目安ですが、地方整備局によってはさらに数か月かかる場合があります。雇用開始予定日のおおむね6か月前から申請できるため、早めの着手をおすすめします。
受入計画の認定申請と在留資格の申請は同時に進められますか。
並行して進めることができます。ただし在留資格の許可・交付には受入計画の認定証が必要なため、受入計画の認定が先に完了している必要があります。
建設キャリアアップシステムの登録が完了する前に申請できますか。
登録の完了が申請の前提条件です。未登録のまま申請すると差し戻しの原因になるため、申請前に事業者登録を済ませておく必要があります。

まとめ

建設特定技能受入計画の申請は、建設業許可・CCUS事業者登録・JACまたはJAC正会員団体への加入という前提手続きを済ませたうえで、必要書類をデータ化して外国人就労管理システムから提出するという流れで進みます。書類の可読性や入力内容の整合性など差し戻しにつながりやすいポイントを事前に確認し、対応に不安があれば建設業に特化した登録支援機関である建設ジンザイテラスへご相談ください。

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